TOP授業レポート26

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今日は今年度の自由研究の最後の授業です。

 


 

論文の提出日であると共に、フリーシャスの次期社長を決める日でもあります。
今日は、すでに登校していない高校3年生の現フリーシャス社長も来ています。
高校3年生のもう一人のメンバー、市場リサーチ部長は残念ながら駆け付けられませんでしたが、昨年卒業した大学1年生の先輩2名も顔を出しています。

 


 

最初に、円形に並べた机を皆で囲みます。
先生から、次年度は9月に学園祭があり、そのタイミングでスウェットの販売を予定し、夏休み前までに販売方法や広報戦略を決める。次期社長にはここまでを責任をもって取り組んでほしいと伝えられました。次期社長は互選で決定することとなり、まず最初に、それぞれが自分として、この1年で学んだことを土台にして今後会社をどうしていきたいかを語った上で、誰が社長になるのかを決議することになりました。

 


 

現社長から、どんな思いでこの1年取り組んできたのかメンバー全員に伝えられました。
最初は自分が社長をやるなんて信じられなかった。昨年は自分の上には6人の先輩たちがいた。今年になって、高校3年生は自分ともう一人だけで、新メンバーの高校1年生が6名入ってきた中でやっていけるのか?自問自答した。

-今はとてもやって良かったと思う。自分がこの自由研究を盛り上げていくことができて良かった。-リーダーという存在は雲の上の存在全部仕切らなければいけないしまとめるのが大変。リーダーは限られた人にしかできないと思っていたし、逃げたいし、いやだなぁと。副リーダーならサポートに回ればよいのにと思ったりした。

-やってみて何でここまでやらなくてはいけないのかなぁと思ったり、逆に自分がここまで関われたら早く進むけれどあえて社員に任せてみようとしたり・・・・苦労もあった。

-今伝えられることは誰がやってもやれると思う。社長という立場は、一人一人が成長していることを肌で感じられるすばらしい体験だった。自分自身の成長はあったのか、自分では測れないが、学ぶことがたくさんあった。学年関係なくやってみたい人がやればいいと思う。
5,6月は霧の中にいるようでうまくいかなかった。でも、うまくいかないことはもう普通だと開き直ったことでとても楽になったし、うまく進むようになった。

 


 

感慨深く伝えられた社長の言葉をメンバー全員が真摯に受けてとめていました。

 


 

・営業部メンバー
自分はシャイでなかなか自分から意見が言えなかった。後輩が入ってきたら、こわいなぁ、話しづらいなぁという雰囲気にならないような現場づくりをしたい。カラにこもらず一歩踏み出せる後輩になってほしい。話しかけやすいような雰囲気をつくりたい。営業部としては、他の部署が今何をやっているのか自分たちのことばかり考えていてわからなかった。今後は会社全体の動きをよく知って、全体として動いていきたい。

 


 

・営業部部長
はじめて企業研究に見学に来た時に、皆で丸くなって話し合い、上下関係なく意見を言い合っていた。そこがとてもいいなぁと思った。今後はコミュニケーションをもっととれるようにしていきたい。いろんな人の意見を反映した商品を作れば良い。営業部3人だけでなく、ほかの人の意見もどんどん取りいれていきたい。うまく連携できていないとバラバラの資料になったりしたので、皆で他のメンバーのことを気にかけて進めていきたい。

 


 

・営業部取締役
最初は野球部に入ろうかとも思ったけれど、高校生のときに何かに打ち込めるものをやりたくて、この企業研究は企業と商品開発をすると聞いてやるしかないと、他のメンバーを誘った。営業部のみだけでなく他のみんなとも連携していきたい。最初、スウェットを作ると聞いて、新たにチャレンジするのが少し不安だったけれど、どんどんアイデアがでて、どんどん自信がついた。自由研究以外の人にも様々なアドバイスももらった。今後は部ごとではなく会社として動くことが大事。プレゼンのときにバラバラで食い違っていたところもあったので、あの反省を生かし次に繋げていきたい。

 


 

・市場リサーチメンバー
みんな円になって学年関係なく話し合いをしている中で、自分はなかなか入れなくて後悔している。先輩たちに頼りきり任せきりだったので、来年は後輩たちに習ったことを教えていきたい。自分の意見を商品に反映させて形にしたい。フリーシャスで積極的に自分の意見を言っていきたい。

 


 

・市場リサーチ取締役
来年は大きく2つのことをやりたい。
① もっとコミュニケーションしていきたい
みんなが仕事している姿しか見ていない。仕事以外であまり関わりがない。同学年のメンバーは話す機会もあるし、どんな性格なのかなんとなくわかる。だから、どう伝えたら分かるとか、何をお願いしても大丈夫と思う。他のみんなともよく関わっていければ、仕事ももっと効率的に進められると思います。
② この取り組みをもっと知ってもらいたい
すごい事をしている。もっと知らしめたい。校内での認知度も上げたい。校内のネットワークをもっと有効に使って行ければ良いと思います。

 


 

・商品開発取締役
全体にまとまりがなかったので、もっと情報をシェアできればと思う。最初は硤合先生の歴史の授業で話を聞いた。商品をつくって、生地から自分たちで、会社をつくるというのも魅力だった。後輩は何も知らないので、逆に新しい目で見てもらって、意見をどんどん取り入れていきたい。

 


 

・商品開発メンバー
兄が就活をしていたので企業に興味を持って入った。先輩たちにいろいろ教えてもらいながら取り組んだ。自分の立場でしか考えないのではなく、例えば、購買部の方たちのことを考え、自分たちにできることなど、もっとみんなで話し合ってすべてを分かった状態で伝えられると良いと思った。商品開発を進めていて狭い視野の中で選んでもまとまらない、もっとたくさんの選択肢を持って進めていきたい。

 


 

・市場リサーチメンバー
多くのことを学びました。皆で話し合うとき、社長にどう思うかと聞かれ、自分の意見を主張できなかった。活動していても、個々思っていることや今どこをやっているのか?ワッペンをつくっていて食い違ったりしていたので、コミュニケーションが取れてなかった。来年からはよりコミュニケーションをとってできれば良いと思います。

 


 

・市場リサーチメンバー
最初は企業研究のことを知らなかった。運動不足を解消しようとして他のことに取り組もうとしていたけど、たまたま入ったらその時の高校3年生の先輩から説明を受けて興味をもって入った。コミュニケーションがなかなか取れていなかった。来年新しい学年が入ってくる。ダイアログインザダークにみんなで行くのが良いと思う。あの体験はみんな仲良くなる。情報共有ができていなかった、知らないこともあったこの企業研究の取り組みを多くの人に知ってもらいたい。ホームページとかつくってネットで配信したりして。

 


 

フリーシャス社全員の気持ちが伝えられた後に
「最初を振り返るとみんなすごい成長している。この自由研究は学年関係なく成長できる。ふだんの学校生活とはちがう空間生産性のあるものが生まれる。この一年を感じられた点や次こうしたいという目標があるのはすごい感動しました!」
と現社長から感激した面持ちでメンバー全員にエールが送られました。

 


 

次期社長の選出は、一人2名の候補者を記し投票。

 


 


 

開票の結果、現高校2年生のメンバーと高校1年生のメンバーが選ばれ、その二人が候補となりました。
どちらかに社長を決定するため2度目の投票を行い、現高校2年生のメンバーが選出されました。

 


 

最後にサポートコンサルタントから。
「みんなから出た様々な発言は、部門間の連携や準備の大切さなど通常の社会人が話している内容に相通じるもの。いままで授業をサポートしてきたコンサルタントたちも、社会人1,2年生を相手にするのと同じように接することができると常に驚いていた。こんなことが学校現場で起きていることをもっと社会に伝えていければ、社会も変わっていくのだろうと思います」

卒業生の2人からも、素晴らしいメッセージが伝えられました。

 


 

「自分はこの企業研究の取り組みがとても好きでした。学年関係なく共にクリエィティブにやっていくことができる、会話や対話ができる。遠慮がなく、楽しかった。先生も一緒に。全力でぶつかっていった貴重な体験。アカデミックに頭を使って活動に取り組むことができる恵まれた体験。この取り組みは大学受験だけでなく大学生活にも続くもの。論文は期末に必ず出されるし自分はつい最近2万字の論文を書いたところ。受験勉強は必要だけど、大学受験はそもそもその個人が人間的に成長し、それを大学側がみて取ってくれるのでこの活動は必ず生きてくる。是非、自己を高めていってほしい。そして、今年1年社長を務めた元社長は、やりきったことがすばらしい、お疲れさまでした。みんなも自分の道を歩んでほしい」

 


 

「企業研究は自分を高められる。社会に出て使える知識はいっぱいある。それが高校で学べるのが素晴らしい点。見ていると、これだけフットワークよく進めている団体は大学でもあまりない。チームでいままでやってきたことを是非、引き続きつないでいってほしい。」

 


 


 

メンバー全員の中に今年一年の活動の軌跡が刻まれ、次年度に向けての準備が整ったようです。

一年間、本当にお疲れさまでした。
この経験を糧に次年度に、そして未来に繋げていってください!
みんな本当に素晴らしかった!